白内障とは、眼の中の水晶体というレンズの役割をする部分が濁ってしまう病気です。70歳で90%、80歳で100%の罹患率だと言われています。高齢になっていけば、どなたでも罹る病気であり、「老化」の一つだとも言えます。 もちろん若くして、他の病気やけがなどが原因で白内障になる方もいらっしゃいます。また、先天性の白内障もあり、お子様でも白内障手術が必要となる場合もあります。
白内障の症状は、最初は眼のかすみやぼやけ程度。徐々に視力低下などが生じ、日常生活がかなり不自由になる状態に陥ってしまいます。手術しないと全く見えなくなってしまうこともあります。 白内障は基本的に薬では治りません。白内障が発生する前の予防や、発症した初期に進行を抑える場合に薬が使われることもありますが、最終的には手術をする以外の方法は無いのです。
白内障手術自体は日本国内で1年間に140万件も行われているポピュラーな手術です。入院をしない日帰り白内障手術が主流ですので、患者様のご負担は少なくなっています。しかし、すべての眼科でレーザー白内障手術を導入しているわけではありません。人生100年時代、手術後のそれからの見え方を考えたとき、後悔しない選択をしてほしいのです。
白内障はそもそも老化現象の一つと言えますので、アンチエイジングが予防策の一つになります。老化を防止するためには、体を酸化ストレスから守ることが大切です。つまり、アンチエイジングによいとされることは、白内障予防にもつながるということです。
睡眠不足、過度な紫外線、脱水状態、喫煙、暴飲暴食等はアンチエイジングの大敵です。適度な休養をとり、食事のバランスを考えましょう。抗酸化作用のある野菜や果物(糖分量には注意して)を食べることもいいでしょう。特に眼によい作用を及ぼすとされているのが、「ルテイン」という抗酸化物質です。ほうれん草などの色の濃い野菜に多く含まれています。サプリメントなどを上手に利用するのもいいでしょう。